
「足はここに置いて」
「手はこうして」
「もっと膝を曲げて」
「違う、こうやって!」
子どもに運動を教えていると、つい大人は正しいやり方を教えたくなります。
もちろん、教えることは必要です。
でもATHBASEで子どもたちを見ていると、
大人が答えを全部教えない方がいい時間もある
と感じます。
子どもは「失敗しながら」動きを探している
例えば、少し高い場所から降りるとします。
最初は恐る恐る。
次はちょっと勢いをつける。
着地でバランスを崩す。
もう一度やってみる。
今度は少し膝を曲げる。
誰にも細かく説明されていないのに、子ども自身が身体の使い方を変えていくことがあります。
これが面白いところです。
運動には、
「こう動いたら、こうなった」
という身体での試行錯誤があります。
「自由に遊ぶ」か「教える」かの二択ではない
ここは誤解してほしくありません。
「子どもは自由に遊ばせておけばいい」
という話でもありません。
2025年に発表された幼児の研究をまとめたメタ解析では、構造化されたアクティブプレイとスキルを意識した運動教育の両方が、基本的運動スキルの向上に有効である可能性が示されています。一方、完全に非構造化された遊びだけでは、スキル志向の運動教育より効果が小さい可能性も報告されています。
つまり、
自由に試す時間も必要。
必要なときには大人が環境や課題を設定することも必要。
どちらか一方ではないということです。
ATHBASEでは「答え」より「環境」をつくる
例えば、
「この線から落ちないように進んでみよう」
「ここから向こうまで、手を使わずに行けるかな?」
「この高さ、どうやったら越えられる?」
と課題をつくる。
すると子どもたちは考えます。
ゆっくり行く子。
勢いをつける子。
横向きになる子。
しゃがむ子。
友達のやり方を見る子。
同じ課題でも、解決方法は一つではありません。
その中で身体を使い、
失敗して、
修正して、
また挑戦する。
ATHBASEが大切にしている「身体の使い方を育てる」という考え方にもつながっています。
すぐに正解を教えない
子どもがうまくできないと、大人は助けたくなります。
でも、そこであと5秒待ったら。
もう一回挑戦したら。
違うやり方を試したら。
その子自身が答えを見つけるかもしれません。
もちろん危険なことは止めます。
どうしても難しければヒントも出します。
でも、
「できない→すぐ大人が正解を教える」
だけにはしない。
試す。
失敗する。
考える。
変えてみる。
できる。
その過程そのものが、子どもにとって大切な運動経験だと思っています。
「できた!」の前には、たくさんの「できなかった」がある
ATHBASEが大切にしている、
「できた!」
という言葉。
実はその前には、
「できなかった」
「失敗した」
「もう一回やった」
がたくさんあります。
だからATHBASEでは、結果だけではなく、挑戦している途中も大切にしたい。
十勝・帯広の子どもたちに、
「失敗しない運動」
ではなく、
「失敗しても、もう一回やってみたくなる運動」
を。
そんな環境をこれからもつくっていきます。
ATHBASE 代表 河江 将司 (理学療法士 / 認定スクールトレーナー)
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