スポーツを始めたら、運動教室はもう必要ない?|「競技を支える身体」の重要性

「サッカーの少年団に入ったから、もう運動教室は必要ないかな」

「野球の練習が増えてきたし、そろそろ競技一本にしたほうがいいのかな」

競技を始めると、こんなことを考えるご家庭も増えてきます。

実際、小学3.4年生になると、少年団やクラブチームでの練習時間も増えてきます。

でも、当教室が考えているのは、「スポーツの練習」と「身体づくり」は、別のもの。ということです。


少年団では「競技」を練習する

例えばサッカーなら、

・ボールを蹴る
・ドリブルする
・パスする
・シュートする
・相手をかわす
・試合で判断する

野球なら、

・投げる
・打つ
・捕る
・走る
・守る

もちろん、これらは競技が上手くなるために必要です。

そして、少年団でしか経験できないこともたくさんあります。

仲間と協力する。

試合で勝つ喜びを知る。

負けて悔しい思いをする。

努力する。

役割を果たす。

こうした経験は、スポーツを続けるうえでとても大切です。


「競技が上手い」と「身体を上手く使える」は同じではない

ここは、少し分かりにくいかもしれません。

例えば、サッカーが上手な子でも、片足でバランスを崩しやすい。

止まるのが苦手。

方向転換すると身体が流れる。

ジャンプの着地が不安定。

転んだときに手をつけない。

身体をひねるのが苦手。

ということがあります。

逆に、

身体の使い方が上手くなってくることで、

「なんか動きが変わってきた」

と感じることもあります。

これは、

競技の技術とは別に、「身体そのものを扱う能力」があるからです。


「技術だけ」に寄せすぎない

例えば、小学3〜4年生になると、「もっと上手くなりたい」という気持ちも強くなります。

これは、とても良いことです。

だからこそ、競技の練習を頑張る。

それと同時に、競技では使わない動きも経験しておく。

このバランスが大切だと考えています。

例えばサッカーをしている子なら、

サッカーとは関係なさそうな

「投げる」

「ぶら下がる」

「転がる」

「ジャンプする」

「手をつく」

といった動き。

一見すると、

「サッカーに必要なの?」

と思うかもしれません。

でも、身体はパーツごとに動いているわけではありません。

全身を使って、

支える。

動かす。

止める。

切り替える。

こうした能力が、競技の動きにもつながっていきます。


研究でも「多面的に育てる」という考え方が重視されています

子どもの長期的な運動発達について、NSCA(全米ストレングス&コンディショニング協会)は、子どもに対して基礎的な運動技能や筋力などを含む、複数の能力を育てることの重要性を示しています。

つまり、

「競技の技術だけを伸ばせばいい」

という考え方ではありません。

身体の動かし方を身につけ、

さまざまな環境で動ける身体をつくり、

そのうえで競技の能力を伸ばしていく。

こうした長期的な視点が重要だとされています。


「1つのスポーツを頑張る=悪い」ではありません

ここは誤解してほしくありません。

「サッカーが大好き!」

「野球が大好き!」

ということは、とても素晴らしいことです。

1つの競技を一生懸命頑張ること自体が悪いわけではありません。

問題なのは、競技の練習だけになってしまうこと。です。

研究では、若年期のスポーツ専門化について、単一競技への高い専門化がオーバーユース障害のリスク増加と関連することが報告されています。

また、スポーツ専門化とエリート選手の将来について調べた系統的レビューでも、早期専門化より、若年期に複数競技へ参加した選手のほうが、多くの競技でパフォーマンス面でも有利だったことが報告されています。

もちろん競技や個人差はあります。

だからこそ、「早く1つに絞ること」だけが、上達への近道ではないということを知っておいてほしいのです。


少年団+ATHBASEという選択

ATHBASEが目指しているのは、少年団の代わりになることではありません。

むしろ、少年団で頑張っている子どもの身体を、別の角度から支えること。です。

少年団では、「サッカーをする。」

ATHBASEでは、「身体を使う。」

この2つを組み合わせる。

そうすることで、

大好きなスポーツを長く続けてほしいからこそ、身体の土台も大切にしてほしい。

そう考えています


「もっと練習させる」だけが上達ではない

子どもがスポーツを始めると、

「もっと練習したほうがいい」

「自主練を増やしたほうがいい」

と思ってしまうことがあります。

もちろん、練習は大切です。

でも、

練習量を増やすことだけが、成長ではありません。

身体の使い方を見直す。

違う動きを経験する。

苦手な動きを知る。

自分の身体をコントロールする。

しっかり休む。

こうしたことも、長くスポーツを続けるためには大切です。


大好きなスポーツを、もっと長く続けるために

サッカーが好き。

野球が好き。

バスケットボールが好き。

その「好き」は、何より大切です。

だから、

もっと上手くなってほしい。

もっと活躍してほしい。

そう思うのも当然です。

でも、そのために必要なのは、

ただ競技の練習時間を増やすことだけではありません。

競技を支える身体を育てること。

これも、同じくらい大切です。

少年団を頑張る。

そしてATHBASEで身体をつくる。

どちらか一方ではなく、

「競技」と「身体づくり」を両輪にする。

ATHBASEスポーツ教室は、

そんな子どもたちを応援しています。


参考文献・研究

・Lloyd RS, et al. National Strength and Conditioning Association Position Statement on Long-Term Athletic Development. Journal of Strength and Conditioning Research.

・Brenner JS, et al. Sports Specialization and Intensive Training in Young Athletes. Pediatrics. 2016.

・Bell DR, et al. The Concept of Sport Sampling Versus Sport Specialization: Preventing Youth Athlete Injury. Sports Health. 2020.

・Post EG, et al. Sport Specialization and Risk of Overuse Injuries: A Systematic Review With Meta-analysis. Orthopaedic Journal of Sports Medicine. 2018.

・Myer GD, et al. Youth Sports Specialization and Its Effect on Professional, Elite, and Olympic Athlete Performance, Career Longevity, and Injury Rates: A Systematic Review. Sports Health. 2022.

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