
こんにちは!北海道帯広市にあるATHBASEスポーツ教室の河江将司です。
私たちは、子どもたち一人ひとりの『動きの土台』を育てる教室として、日々子どもたちと向き合っています。
保護者の方から、こんな相談をいただくことがあります。
- 「ボールをキャッチするのが苦手です。」
- 「文字を書くのを嫌がります。」
- 「本を読むとすぐ疲れてしまいます。」
- 「黒板の字を書き写すのが苦手と言われました。」
- 「よく物にぶつかります。」
こうした様子を見ると、「目が悪いのかな?」と心配になる方も多いと思います。
もちろん、視力が影響している場合もあります。しかし、それだけでは説明できないこともあります。
実は、子どもの発達では「見る力(視覚機能)」が大きく関わっていることがあります。
今回は、感覚統合の視点から「視覚」について、理学療法士としてわかりやすくお話しします。
視覚とは?
視覚とは、単に「目が見えること」ではありません。
目から入った情報を脳で整理し、
「何を見ているのか」
「どこにあるのか」
「どう動いているのか」
を理解する力まで含めて「視覚」と考えます。
つまり、
目で見る力 × 脳で理解する力
この両方が大切なのです。
「視力」と「見る力」は違う
よく混同されますが、
視力と視覚機能は違います。
例えば、
視力検査で1.2あっても、
ボールをうまく追えない子がいます。
逆に、
少し近視があっても、
運動が得意な子もいます。
つまり、
「見える」ことと、
「上手に見る」ことは別の能力なのです。
視覚にはこんな働きがあります
子どもたちは毎日、視覚を使っています。
例えば、
- ボールを追いかける
- 文字を読む
- 絵を描く
- 積み木を積む
- 友達とぶつからずに歩く
- 階段を下りる
すべて「見る力」が関係しています。
視覚機能にはさまざまな力がある
① 追視(ついし)
動いているものを目で追う力です。
例えば、
ボールをキャッチする。
シャボン玉を目で追う。
電車を見る。
この力が育つと、スポーツでも役立ちます。
② 跳躍性眼球運動
視線を素早く移動させる力です。
例えば、
黒板を見る。
ノートを見る。
また黒板を見る。
この動きを何度も繰り返しています。
学校生活ではとても重要な力です。
③ 両眼視
左右の目を一緒に使う力です。
距離感や立体感をつかむために必要です。
キャッチボールや階段の昇り降りにも関係しています。
④ 空間認知
自分と周りとの位置関係を理解する力です。
鬼ごっこ。
サッカー。
ドッジボール。
これらでは常に空間認知を使っています。
こんな様子はありませんか?
もちろん、これだけで視覚機能に課題があるとは言えません。
しかし、こんな姿が見られることがあります。
ボール遊びが苦手
ボールを見失う。
キャッチできない。
タイミングが合わない。
字を書くのが苦手
文字の大きさがバラバラ。
行からはみ出す。
写すのに時間がかかる。
よくぶつかる
机の角にぶつかる。
友達との距離が近い。
障害物を避けるのが苦手。
読書を嫌がる
本を読むと疲れる。
途中で集中が切れる。
行を飛ばして読む。
このような様子も、視覚機能が影響していることがあります。
視覚は運動能力とも深く関係している
スポーツでは、
「目がいい」
だけでは足りません。
例えば、
野球では、
ボールの回転を見ます。
サッカーでは、
味方・相手・ボールを同時に見ます。
バスケットボールでは、
リングを見ながらドリブルします。
つまり、
見ながら動く
という能力が必要になります。
これは視覚だけではなく、
前庭覚や固有受容覚とも協力しながら成り立っています。
視覚は遊びの中で育つ
視覚機能は、
遊びの中でたくさん育ちます。
おすすめは、
- シャボン玉
- 風船遊び
- ボール遊び
- 的当て
- キャッチボール
- 縄跳び
- 鬼ごっこ
- かくれんぼ
- パズル
- 積み木
これらは、
「見て」
「考えて」
「身体を動かす」
経験になります。
保護者の皆さんへ伝えたいこと
「ボール遊びが苦手」
「字を書くのが苦手」
そんな姿を見ると、つい練習を増やしたくなるかもしれません。
でも、その前に、
「見る力はどうかな?」
という視点を持ってみてください。
運動能力や学習には、土台となる感覚が関わっています。
その土台が育つことで、「できた!」につながることがたくさんあります。
まとめ
視覚とは、
「目で見ること」だけではなく、「見た情報を脳で整理し、行動につなげる力」です。
ボール遊びや文字を書くこと、スポーツや学習など、子どもの毎日の生活には視覚が欠かせません。
もちろん、ボール遊びや書字の苦手さが、すべて視覚だけで説明できるわけではありません。
発達には、筋力や経験、前庭覚・固有受容覚など、さまざまな要因が関わります。
だからこそ大切なのは、
「苦手なこと」だけを見るのではなく、「その背景にどんな理由があるのか」を考えること。
ATHBASEスポーツ教室では、一人ひとりの発達段階に合わせながら、遊びを通して感覚を育て、「できた!」という成功体験を積み重ねています。
「運動をもっと楽しんでほしい」
「自信を持って挑戦できるようになってほしい」
そんな願いをお持ちの方は、ぜひ一度体験教室へお越しください。
お子さんの可能性を、一緒に育てていきましょう。
次回予告
明日は、
「聴覚とは?集中できない・先生の話を聞けない子との関係を理学療法士が解説」
についてお話しします。
「聞く力」は耳の良さだけではありません。周りの音を整理し、必要な情報を選び取る力について、感覚統合の視点からわかりやすく解説していきます。
ATHBASEスポーツ教室 代表 河江 将司
(理学療法士 / 認定スクールトレーナー)
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