【十勝・帯広から発信】同じチーム・同じ学年なのに「全員同じトレーニング」でいい?成長期だから考えたい個人差

小学6年生、20人。

全員同じメニュー。

中学1年生、30人。

全員同じ回数。

同じ距離。

同じ負荷。

スポーツチームでは、ごく普通に見られる光景です。

もちろん、チームでトレーニングする以上、全員で同じメニューを行うことにはメリットがあります。

でも、ここで一つ考えてみてほしいことがあります。

同じ学年なら、身体も同じなのでしょうか?

答えは、もちろん違います。

特に成長期では、この「違い」が非常に大きくなることがあります。


同じ12歳でも、身体の中では全然違う

例えば同じ小学6年生でも、

身長が170cm近い子もいれば、140cm台の子もいます。

すでに急激な身長の伸びを経験した子もいれば、これから迎える子もいます。

筋力が大きく伸びてきた子。

まだそれほど変化していない子。

動きが安定している子。

最近急に身体が大きくなって、少しぎこちなくなっている子。

同じ「12歳」という数字でも、

身体の成熟度は同じではありません。

NSCAも、同じ暦年齢の子どもでも生物学的・発達的な段階は異なるため、その違いをトレーニングで考慮する必要があるとしています。


「全員10回」が、全員に同じ負荷とは限らない

例えば、

「スクワット10回」

というメニュー。

全員が同じ10回をやっています。

一見、平等です。

でも、

簡単に10回できる子。

10回目にはフォームが崩れる子。

そもそも正しくしゃがむことが難しい子。

同じ10回でも、身体にかかっている負荷は違います。

ダッシュも同じ。

ジャンプも同じ。

プランクも同じです。

同じメニュー=同じ刺激

とは限りません。

だからトレーニングでは、

「何をやったか」だけでなく、「その子にとってどうだったか」

を見る必要があります。


成長すると、一時的に動きが変わることもある

さらに難しいのが成長期です。

数か月で身長が大きく伸びる。

脚や腕が長くなる。

重心の位置が変わる。

体重も変わる。

そうすると、昨日まで使っていた身体と少し条件が変わります。

成長期前後には、身体寸法の変化などに伴って運動協調が一時的に乱れる、いわゆる「adolescent awkwardness」がみられる可能性も指摘されています。

そんな子に、

「前はできてたんだから」

「もっと速く」

「もっと重く」

と同じ負荷を与え続けることが、本当にその時期に合っているでしょうか。

時には、

負荷を少し下げる。

動きを簡単にする。

基本に戻る。

バランスや身体のコントロールを丁寧に行う。

そういう選択も必要です。


じゃあ、チームトレーニングはダメなの?

ここは誤解してほしくありません。

全員で同じトレーニングをすること自体が悪いわけではありません。

チームで同じメニューを行うことで、

仲間と頑張れる。

競争できる。

励まし合える。

チームとして必要な身体能力をまとめて鍛えられる。

大きなメリットがあります。

問題なのは、

「全員同じメニューをやっているから、それで全員に十分」

と考えてしまうことです。

同じメニューの中でも、

回数を変える。

距離を変える。

高さを変える。

負荷を変える。

難易度を変える。

休憩時間を変える。

声かけを変える。

こうした工夫はできます。

全員でやる。でも、一人ひとりを見る。

ここが大切だと思っています。


ATHBASEでも「同じ運動、違う難易度」をよく使います

例えば、ジャンプ。

ある子には、

「まず両脚でしっかり着地しよう」

別の子には、

「もう少し高く跳んでみよう」

さらにできる子には、

「方向を変えて着地してみよう」

同じジャンプでも課題を変えられます。

バランス運動なら、

両脚。

片脚。

目線を変える。

物を持つ。

動きを加える。

環境を少し変えるだけで難易度は変わります。

ATHBASEでは、

できない子に無理やり合わせさせるのでもなく、できる子を簡単なところで止めるのでもない。

その子にとって、

「ちょっと難しい。でもやってみたい」

というところを探します。

そこで成功したときに、

「できた!」

が生まれます。


「早く成長した子=才能がある」とも限らない

もう一つ、ジュニアスポーツで気をつけたいことがあります。

成長が早い子は、ある時期には身体が大きく、筋力やパワーでも有利に見えることがあります。

逆に、成長が遅い子は、

「足が遅い」

「当たりが弱い」

「力がない」

と評価されてしまうことがあります。

でも、それがその子の最終的な能力を意味するわけではありません。

専門家も、早熟・晩熟を含めて子どもが異なる発達段階にいることを認識し、遅れて成熟する子どもにも継続的な成長機会を与えることの重要性を指摘しています。

だから、

今身体が小さい=才能がない

ではありません。

反対に、

今身体が大きい=将来も必ず優れている

でもありません。

子どものスポーツを「今の結果」だけで評価しない。

これはATHBASEでも大切にしたい考え方です。


年齢を見る。そして、その子を見る。

もちろん、

小学1年生。

小学6年生。

中学生。

という年齢区分は必要です。

でも、その数字だけでトレーニングを決めない。

年齢を見る。
成長を見る。
動きを見る。
そして、その子を見る。

同じチーム。

同じ学年。

同じ競技。

それでも、

必要なトレーニングは全員同じとは限りません。

長期的なユース育成についても、成長率、身体能力、心理社会的な状態などを継続的に見ながら、トレーニングを段階的・個別的に進めることが推奨されています。


チームだからこそ「個」を見る

チームスポーツでは、

「チームを強くする」

ことが目標になります。

でもチームを構成しているのは、一人ひとりの選手です。

一人ひとりの身体が違う。

成長するタイミングも違う。

得意なことも違う。

課題も違う。

だからこそ、

チーム全体を見ることと、一人ひとりを見ることは両立できる。

むしろ、それぞれの選手が自分に必要な身体能力を伸ばしていくことが、最終的にはチーム全体の底上げにもつながっていくはずです。

ATHBASEスポーツ教室でも、十勝・帯広の子どもたち一人ひとりの成長を見ながら、

「今、この子に必要な経験は何だろう?」

という視点を大切にしていきます。

みんな違う。

だから、成長の仕方も違っていい。

同じ学年だから、同じ身体ではない。

子どものトレーニングを考えるときに、ぜひ覚えておいてほしい視点です。


ATHBASE 代表 河江 将司 (理学療法士 / 認定スクールトレーナー)

📱 ATHBASE公式LINEのご案内

ご相談・お問い合わせは公式LINEからお気軽にどうぞ!

https://a.r10.to/T3hrJ8

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です