感覚は5つではない?子どもの成長を支える「8つの感覚」を理学療法士がわかりやすく解説

こんにちは!北海道帯広市にあるATHBASEスポーツ教室の河江将司です。

私たちは、子どもたち一人ひとりの『動きの土台』を育てる教室として、日々子どもたちと向き合っています。

前回の記事では、「感覚統合とは何か?」についてお話ししました。

感覚統合とは、簡単に言うと、

「脳が感覚を整理し、適切な行動につなげる力」

でした。

そして、その感覚統合を支えているのが「感覚」です。

多くの方は、

  • 見る(視覚)
  • 聞く(聴覚)
  • 匂いを感じる(嗅覚)
  • 味を感じる(味覚)
  • 触る(触覚)

の5つを思い浮かべるのではないでしょうか?いわゆる、五感と言われるものです。

もちろん、この5つも大切です。

しかし、子どもの発達や運動能力を考える上で、本当に重要なのはそれだけではありません。

実は私たちの身体には、8つの感覚があると言われています。

そして、この8つの感覚が育つことで、

  • 運動能力
  • 姿勢
  • 集中力
  • 力加減
  • コミュニケーション
  • 自己肯定感

など、子どもの成長につながっていきます。

今回は、子どもの発達を支える「8つの感覚」について、理学療法士の視点から分かりやすく解説していきます。


感覚とは「脳に届く情報」

私たちは毎日、たくさんの情報を身体から受け取っています。

見る。

聞く。

触る。

身体を動かす。

暑さを感じる。

お腹が空く。

これらすべてが感覚です。

脳は、その感覚を整理し、

「今どう行動するべきか」

を判断しています。

つまり、

感覚 → 感覚統合 → 行動

という流れです。

そして、この感覚が豊かになるほど、脳はたくさんの経験を積み重ねることができます。


① 視覚(見る感覚)

視覚とは、単に「目が見える」ということではありません。

  • 距離感
  • スピード
  • 奥行き
  • 周りとの位置関係
  • 動いているものを追う力

なども視覚の大切な役割です。

例えば、

  • ボールをキャッチする
  • 文字を書く
  • 障害物を避ける
  • 友達とぶつからずに走る

これらはすべて視覚を使っています。

「ボール遊びが苦手」

「字を書くのが苦手」

という子は、視覚の使い方が影響していることもあります。


② 聴覚(聞く感覚)

聴覚は「音を聞く」だけではありません。

  • 必要な音を聞き分ける
  • 人の話を聞く
  • 周囲の状況を理解する
  • リズムを感じる

ことにも関わっています。

例えば、

先生の話を聞きながら活動する。

音楽に合わせて身体を動かす。

友達の声を聞く。

こうしたことにも聴覚は欠かせません。


③ 味覚(味を感じる感覚)

甘い。

苦い。

酸っぱい。

しょっぱい。

うま味。

これらを感じる感覚です。

実は、味覚は偏食とも深く関係しています。

「好き嫌い」

だけではなく、

感覚の感じ方によって食べられない場合もあります。


④ 嗅覚(匂いを感じる感覚)

嗅覚は危険を察知する感覚でもあります。

焦げた匂い。

腐った匂い。

好きな匂い。

嫌な匂い。

匂いは感情や記憶とも深く結びついています。

また、食欲にも大きく関わっています。


⑤ 触覚(触る感覚)

触覚は、子どもの安心感を育てる感覚です。

触れる。

触れられる。

温度を感じる。

痛みを感じる。

柔らかさを感じる。

実は触覚には、

「安心・安全」

を感じる役割があります。

そのため、

  • 抱っこ
  • スキンシップ
  • 手遊び
  • 砂遊び
  • 水遊び

などは、子どもの発達にとても大切です。

一方で、

  • 靴下を嫌がる
  • タグを嫌がる
  • 砂を触りたがらない

という子もいます。

これは「わがまま」ではなく、触覚の感じ方に特徴がある場合もあります。


⑥ 前庭覚(バランスを感じる感覚)

ここからが、多くの人が知らない感覚です。

前庭覚は、

身体の傾きやスピード、回転を感じる感覚

です。

例えば、

  • ブランコ
  • 滑り台
  • 回る
  • ジャンプ
  • 転がる

これらは前庭覚をたくさん使っています。

前庭覚は、

  • バランス
  • 姿勢
  • 集中力
  • 眼球運動
  • 身体の安定

にも深く関わっています。

実は、運動能力を考える上で非常に重要な感覚です。


⑦ 固有受容覚(身体の位置を感じる感覚)

固有受容覚とは、

自分の身体がどこにあるのかを感じる感覚

です。

目を閉じても鼻を触れるのは、固有受容覚のおかげです。

また、

  • 力加減
  • 姿勢
  • 筆圧
  • ボールを投げる
  • ジャンプする

などにも関わっています。

力加減が苦手な子は、固有受容覚の経験が少ない場合もあります。


⑧ 内受容感覚(身体の内側を感じる感覚)

最近注目されている感覚です。

例えば、

  • お腹が空いた
  • 喉が渇いた
  • トイレに行きたい
  • 疲れた
  • ドキドキする
  • 緊張している

こうした身体の内側の感覚です。

実は、

感情を理解することにも深く関わっています。


ATHBASEが考える発達

私たちは、

8つの感覚

↓

感覚統合

↓

7つのコーディネーション能力

↓

基本動作

↓

運動能力

↓

自己肯定感

↓

子どもの未来

という流れを大切にしています。

感覚は、すべてのスタート地点です。

根っこが育つことで、幹や枝葉も大きく育っていきます。


たくさん遊ぶことが、最高の発達支援

鬼ごっこ。

ブランコ。

ジャングルジム。

ボール遊び。

くま歩き。

ワニ歩き。

雑巾がけ。

実は、子どもたちが夢中になって遊ぶことこそ、最高の感覚統合トレーニングです。

だから私たちは、

「運動を教える」

のではなく、

「遊びを通して発達を育てる」

ことを大切にしています。


まとめ

感覚は5つではありません。

子どもの成長には、

  • 視覚
  • 聴覚
  • 味覚
  • 嗅覚
  • 触覚
  • 前庭覚
  • 固有受容覚
  • 内受容感覚

という8つの感覚が大切です。

そして、その感覚が育つことで、

運動能力だけではなく、

集中力や自己肯定感、人との関わりにもつながっていきます。

もし、

「うちの子は運動が苦手」

「姿勢が気になる」

「転びやすい」

「落ち着きがない」

そんな悩みがありましたら、ぜひ一度、感覚という視点から子どもの姿を見てみてください。

子どもの見え方が、きっと変わるはずです。


次回予告

明日は、

「落ち着きがないのは性格じゃない?感覚統合から考える子どもの発達」

についてお話しします。

ぜひ楽しみにしていてください!


ATHBASEスポーツ教室 代表 河江 将司
(理学療法士 / 認定スクールトレーナー)

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