
子どもに運動してほしくて、道具を並べ、ルールを決め、「この順番でやってね」と伝える。準備を頑張ったのに、すぐ飽きてしまうこともあります。
そのときは、遊びをさらに増やす前に、準備の一部を子どもに渡す方法を試してみませんか。「どんな道にする?」という問いから、コースを作る遊びが始まります。
今回は年中頃から小学校低学年を目安に、平らな床で、歩いて通れる短いコースを作る方法を紹介します。特別な器具をそろえることが目的ではありません。
最初は、目印を三つ置くだけ
床材に合うテープで印を三つ作り、「ここから、ここまで歩いてみよう」と誘います。子どもが配置を決め、大人は使える範囲を先に示します。家具の近く、扉の前、階段につながる場所は使いません。
最初は一歩で届く程度の間隔で、広く自由に動ける配置に。片足跳びや長いジャンプを入れず、歩いて踏める場所を選びます。印を足す前に、三つで遊んでみるだけでも十分です。
年齢が低い子や迷いやすい子には、「まっすぐにする?少し曲げる?」と二択を出します。大人が全部決める方法と、子どもに全部任せる方法の間にも、いろいろな関わり方があります。
コースは「作ったら完成」ではありません
まず子どもが歩いて通り、終わったら「歩きやすかったところは?」「離れすぎたところは?」と話します。言葉が難しければ、変えたい印を指で示してもらいましょう。
間隔を近づける、向きを変える、一つ減らす。「やってみる→気づく→作り直す」という順番で、配置そのものを遊びにします。難しくすることだけが工夫ではありません。
大人がコースを通る場合も、「こんなの簡単」と評価するより、「ここは向きを変える道なんだね」と子どもの意図を確かめます。正解を当てる遊びにせず、作った理由を聞いてみてください。
役割を変えると、同じ道具でも続きが生まれる
コースを作る役と通る役を交代できます。きょうだいなら、相手が歩きやすい間隔を相談して作る方法もあります。作った子が通り方を見せ、相手が一度歩いたら、気づいたことを伝え合います。
回数やタイムは競わず、1コースを作って1〜2回通る、全体で3〜5分程度を最初の目安にします。これは運動量の達成基準ではありません。「もう終わりたい」の合図があれば区切りましょう。
コースを作るのが好きでも、通るのを嫌がる日はあります。「せっかく作ったのに」と強制せず、大人が通るのを見る役でも構いません。
足形マーカーとリングは、違う目印として選ぶ
繰り返し使う道具を選ぶなら、足形マーカーは「どちらを向いて立つか」、リングは「どの場所へ移動するか」を見せる候補になります。両方を一度に買う必要はありません。
エバニューのふっとまーかーETE004は、足形の目印です。足を置く方向を示すために使えますが、足形に身体を無理に合わせる必要はありません。子どもが楽に立てる幅で並べます。
けんけんぱリングは、丸の中を歩いて移動する使い方もできます。商品名に「けんけんぱ」とあっても、最初から片足で跳ぶことを求めません。リンク先は直径36cmの10本セットですが、短いコースは数本で始められます。
どちらも対象年齢と使用条件を確認し、置く床で滑ったりずれたりしないか大人が確かめます。目印は滑りや転倒を防ぐ器具ではありません。リングの縁を踏んだり、足に引っ掛けたりしないよう、余裕のある配置で歩きます。
自由に作るために、安全の範囲は大人が決める
高い台、椅子からのジャンプ、積み上げたクッションは、この遊びには足しません。使うのは平らな床の目印だけ。複数の子がいる場合は一人ずつ通り、コースの途中で押したり追い越したりしないルールにします。
文部科学省の幼児期運動指針は、子どもが自発的に体を動かしたくなる環境づくりを重視しています。本記事のコース作りは、その考え方を家庭で取り入れる一例です。自分で作っただけで運動能力や判断力が向上すると保証するものではありません。
帯広・十勝のATHBASEスポーツ教室が大切に考える、子どもの試行錯誤。家庭でも「何回できた?」に加えて、「どこを変えた?」と聞いてみてください。子どもが考えた道を一緒に楽しむことが、次の遊びの始まりになります。
参考資料
文部科学省「幼児期運動指針」:楽しく体を動かすこと、多様な動き、発達に応じた工夫を考える際の参考資料です。本記事の遊び方は、この指針を踏まえた家庭向けの提案であり、個別の遊びや商品の効果を検証したものではありません。
商品仕様の確認:エバニュー「ふっとまーかー」および楽天市場の上記販売ページ(けんけんぱリング)。